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Caroline and I

2011.11.18

キャロラインと6年ぶりにNYで再会した。待ち合わせのカフェに行くのに緊張した。話が合わなくなっていたらどうしようかと考えている所に懐かしい声で名前を呼ばれた。満面の笑みでキャロが抱きしめてくれた。何も変わってなかった。トレードマークのうなじの星と炎のTATOO。彼女と初めて会ったのはもう9年も前でフィジーのヤサワという小さい島だった。「フィフスエレメント」みたいなオレンジのボブにオレンジとターコイズブルーの星と炎のTATOOが可愛くて宿のそばに生えていた大木になってしまったハイビスカスの木の前で写真を撮らせてもらった。その後オーストラアのケアンズで再会して、ダーウィンまで旅をし、次の年には私はドイツまで会いに行って一緒にドイツ国内とスペインのアンダルシアとモロッコを旅した。私はほとんど英語が話せなかった。周りの人によく不思議そうに「ふたりは仲がいいけど、ドイツ語で会話してるの?それとも日本語?」と聞かれていた。今考えるとどうやって話ていたか分からない。

久しぶりの再会に私たちの旅の話が止めどなく出て来た。ふたりで記憶を確認し合ってるみたいだった。彼女も「たまにあれは夢だったのかな?って思うんだよね。」と言ってた。オーストラリアでの旅の途中に寄ったネイチャーガイドの家。熱帯雨林のど真ん中に一軒だけツリーハウスの様に建っていて4面バスルームも含め全ての壁がガラス張りだった。あんな家あの後も一度も見た事ないとか、名前の響きだけで目的地を決めてそこに向かった時の話。トレッキング後に泳いだ滝の話。初めて見た野生のフクロウ。旅の途中で出会った人に見せてもらった南極の写真。スペインで偶然出会ったお祭り。お祭りで仲良くなっ一緒に踊ったスペインの人達。ジブラルタル海峡で初めて目の前に見たアフリカ大陸。キャロのおじいちゃんおばあちゃんの家に泊まりに行った話。おばあちゃんが毎日チェリーパイを焼く話。捨てられたトレーラーハウスをスクワットしているドイツ語とペルシャ語しか話せないイスラエル人の女の子の部屋に私が泊めてもらい仲良くなった事を友達たちがどうやってコミュニケーションとったのか不思議がっていた事。スペインで私の英語が下手で赤ちゃんみたいだとバカにした男の子に向かってキャロが「じゃぁ、あなたは日本語話せるの?!」と立ち向かってくれた事。言葉がうまく通じなくても友達になれたし私たちは理解し合っていたけど、今はもっとスムーズに会話が出来る事を嬉しく思った。

彼女は全然変わってなかった。人に優しくて暖かくて、政治や自然、文化に興味があって、旅が好きで本が好きで、文書を書くのが好きで。私が旅したツバルの話でツバルに興味を持って大学でツバルについて50枚もレポートを書いたと言っていて嬉しかった。

「NYで毎日何してるの?」と聞いたら「本屋の中にあるカフェに行って、本を読んだり文章書いたり。」と言われて笑ってしまった。そういえば私たちはいつも目的地に着くと海辺やカフェで本を読んだり日記を書いたりしていて観光を一番の目的にしていなかった。今も彼女が変わってなくて嬉しかった。彼女はこれからメキシコ、アルゼンチン、タイ、トルコと数ヶ月に渡って旅をするらしい。きっとまたいつかおばあちゃんになったとしても彼女とは一緒に旅が出来る気がする。